ペット

2017年11月17日 (金)

前腕骨折 ミッキーちゃんの場合 2

 ミッキーちゃんの骨折治療がようやく終了となる。
 
段階的に1本ずつ髄内ピンを抜去して本日キャスティング材も除去可能となった。

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プレート手術ではこのように旺盛な仮骨増生は難しく、プレート除去のタイミングを
 
迷うものだが、PRP・ピンニング・キャスティングの組み合わせの本治療方法だと
 
仮骨増生が旺盛で安心感がある。
 
このあと仮骨が吸収されて髄腔も再疎通し、健康測と同様の元通りの骨の形に
 
リモデリングしていく。
 

2017年10月21日 (土)

新生児眼炎からの瞼球癒着の形成手術

1歳弱のネコちゃんが避妊手術を受けるにあたって、幼少時期からの眼の不具合
 
同時に手術することとなった。

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瞼と眼球周囲の結膜やら瞬膜やらが一緒くたになって角膜とくっついている状態。

これは新生児眼炎から生じる線維性癒着であり、丁寧に顕微鏡をのぞきながら

癒着をそっとはがしていく地道な作業を続けていくときれいな角膜が現れた。

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治癒促進のためのお約束のPRP(多血小板血漿)を球結膜嚢内に注入して対側

も処置するが、こちら側の方が癒着がひどくて難航するが、瞬膜の形も整って無事

終了することができた。

 これで視野が広がって生活がしやすくなることだろう。

 

 

2017年10月13日 (金)

胃の中にゴムバンドの塊

2歳の犬が1週間超の頻回嘔吐の症状で転院してきた。
 
若い犬は何かと誤飲するもので、検査すると、、、

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✕線不透過性の強い、なにやら異物のようなものが見える。

✕線画像セットの向きは世界標準の逆を行く左右反対(^^)

直ちに開腹してみると、

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ゴムを束ねたものを繊維で巻いているヘアバンドに使用するようなゴムが大量に

絡んだものが出てきた。

犬の習性で飼い主のにおいのするものは食べてしまいたいという欲求があるよう

だ。

犬が床を舐める理由の一つに飼い主の毛を食べることがあり、それが毛球に

なることもある。

2017年10月12日 (木)

前腕骨折 ミッキーちゃんの場合

6ヶ月で体重10キログラムの犬の前腕骨折があった。
 
受傷後すでに2日間が経過している。少しの高さから転落しただけという。
 
すぐに検査・手術を一気にしてみると、

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撓骨は筋肉の深い部分で、尺骨は斜め骨折して治すのに骨が折れそうな折れ方

をしている。

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開創して筋肉のストレッチをしながら骨を合わせてみる。

橈骨・尺骨とも時間はかかったがなんとか整復位に持ってこれる。

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 手術前に採血しておいた本人の血液から多血小板血漿をゲル状に加工して

これを骨折部位に充填すると治癒過程で骨増生が活発になる。

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髄内ピンを挿入してキャスティング固定して終了とする。

 この先数週間ごとに1本ずつ抜ピンして最終的にキャスティング解除する間に太

い骨になって治癒する。

 

 

 

2017年8月29日 (火)

前腕にできた瘤の摘出

 ラブラドールのラッキーちゃん12歳の前腕に約半年前よりできた瘤が最近大きく
 
なってきたため摘出手術することとなった。

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毛刈りすると、前腕の大きい静脈へ側副路が侵入している様子が目立っていた。

炭酸ガスレーザーと電気メスの組み合わせでいつも通りサクサクと、というわけに

もいかず、出血が多く難航する。

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 予定通りの切開ラインで摘出・縫合まで可能で、念のためのPRP注入して

縫合終了とする。

 まさに足取り軽くなってオーナーとともに帰宅したが、病理結果が気になるところ

である。

 

2017年8月 5日 (土)

下腹部にできた大きな腫瘤

 発見後2か月放置していたが、急速に大きくなったために手術依頼をされた下腹
 
部の腫瘤。
 
 いつものことだけど、もう少し早く処置をさせてくれると動物も獣医師もラクなんだ
 
けど。

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 未避妊のメスで生殖器に近いので性ホルモンに関係しての腫瘤かもしれない。

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 炭酸ガスレーザーと電気メス併用でも多数の血管が入り込み止血に忙しい手術

となったが、比較的スムーズに摘出可能であった。

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 円を縫合すると直線となり、傷は大きく見えるがなんとか縫合可能となった。

どういうタイプの腫瘤なのだろうか、病理検査を待とう。

 

 

 

 

2017年7月31日 (月)

釣り針事件

 
 夏場になると多発する釣り針誤飲事件が発生した。

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すでに胃の中に存在する。

 釣り餌が付いているために犬は釣り針が入っているという認識はなくパクっと飲

み込んでしまい、こういう悲劇が起こる。

 かろうじて残ったテグスに縫合糸を加えて筒状の各種外套を挿入して針を外そう

と試みるも全く動かないため、内視鏡の出番となる。

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 針には必ず「返し」が付いていて粘膜にしっかり食い込んでいた。

処置具で何度か針を触っているうちに胃粘膜からは外れたが、次に食道粘膜で

再び引っかかってしまった。

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 同じようなことを繰り返して最終的には無事摘出することができた。

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 過去何度か胃内にまで到達した釣り針を口から摘出しているが、釣り糸が

掴めて、それに縫合糸を結びつけることが可能であれば、さまざまな外套の利用

で単純に摘出することができるし、内視鏡を補助に使用する場合もあるが、開腹

手術まで必要としないで摘出できることがほとんどである。

 

 

 

 

 

 

2017年7月20日 (木)

フィービーちゃんのおなかの腫瘍

 2年前におなかの腫瘍で摘出手術を受けたフィービーちゃん13歳がここにきて
 
欲不振の症状を呈して腫瘍の再発が発見され、再開腹手術を実施することと
 
なった。以前の組織所見は血管肉腫ということであった。
 
 手術後1年半の間抗腫瘍効果のあるNSAIDSであるフィロコキシブを服用してい
 
が、ここ半年間投薬をやめてからの再発なので、腫瘍抑止効果は確かにあった
 
言える。

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 脾臓に腫瘤塊が確認され、大網と癒着する箇所も確認されたため摘出する。

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 左腹壁にも骨と同様の硬さの腫瘤が形成されていてこれも周囲の腹筋ごと摘出

する。

 腸間膜にも大きな腫瘤塊があって、これは腸管ごと切除して端端吻合・大網によ

る吻合部の保護、までを一気に実施した。

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脾臓、腸間膜と腸管、腹壁の腫瘤塊と3つ 摘出することができた。

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このあとの再発防止策を慎重にしていきたいものである。

 

 

 

 

 

 

 

 
 

2017年7月 8日 (土)

膀胱結石 雄の柴犬の場合

 
 10歳のオスの柴犬の飼い主さんから、なんと1年前からわかっていた膀胱結石
 
手術治療してほしいと依頼があった。
 
 フィラリア症でイミトサイド注射剤による治療を過去に受けていることなどから、
 
病気の予防や早期治療などの考えは一切ないのだろうか(^^)

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 膀胱に充満する結石がレントゲン画像で明らかである。

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 最後は尿道カテーテルより加温生理食塩水でフラッシュして細かい結石を洗浄

して全ての結石を摘出して閉創して終了した。

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 1年以上育てた結石もすべて取れて、違和感なくようやくこれから快適な生活が

送れることだろう。

 

 

2017年6月23日 (金)

高プロジェステロン血症による糖尿病

 避妊手術をしていなかったM・DAXのマリンちゃん14歳がここに来て体調不良と

なっている。

 血液検査では高血糖であるが、ここ数年の食事管理は良く、約1か月前に発情

兆候があったため、高プロジェステロン血症によるインスリン抵抗性によって糖尿

病の症状が出ているものと判断して、症状を整えたのちに開腹手術を実施した。

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 やはり黄体が両側性に過形成を起こしていた。

 この3日後には、調子を崩す前より元気・食欲が出てきたと飼い主さんが嬉しい

報告をしてくれるほどに快復することとなった。

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