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2018年6月14日 (木)

PRP(多血小板血漿)の効用 ハチちゃんの場合


 ハチちゃん トイ・プードル 11歳が御難続きである。3か月前には柴犬に噛ま

れて下顎骨を骨折する大けがを負った。

Imgp9523

PRPを骨折箇所に注入することにより、当初口まで運んでいたフードも1週間後に

は自力で採食可能となった。

今回はソファーから落ちたときに傷めた肩の脱臼が改善せず、肩関節内にやはり

PRPを注入してみることになった。

Imgp9711

 注入後の1週間の本日再診時、これまでと違いまったく痛がることが無くなった、

外れていないようだ、と明るい顔で診察室に入ってくる飼い主さんと、診察室内の

ベンチを上り下りできるようになり、まったく痛みなく自由な歩様となっているハチ

ちゃんのようすから肩関節がかなり安定化してきたようで、触診上も安定化が得ら

れていることが確認できた。

 肩にPRPを注入したときに3か月前に骨折した下顎を触診するとまったく動揺す

ることなく仮骨増生が進んでいた。

Imgp9718

 従来の治療方法となると、

下顎には内固定法、肩関節には腱の移動術による肩関節制御法など、いずれも

観血的手術法となって、動物には身体的負担をかけ、飼い主さんには精神的・

経済的な負担の多い方法であった。

 それに比較してPRPを注入する本方法では、負担は格段に少なく、簡便で優れ

た方法と考えられる。


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