トイ・プードルの骨折
トイ・プーのモコちゃん 8ヵ月齢が高さ60センチのベッドから落ちた瞬間に前腕
が変形したと、あわてて病院に駆け込んでこられた。
トイ種は何でもないような高さから転落して、着地時にこのように骨折することが
多い。
骨の変形は著しいが、幸い骨折端の変位がなく、骨折端同士が乗っかったまま
である。
このようなときは助手と息を合わせて整復し、ただちに外固定を実施してみる。
うまく整復でき、キャスティング固定ができた。
もちろん骨癒合を促すPRP(多血小板血漿)を骨折部位に注入している。
年が明けると卒後35年にもなろうというのに、この部位の骨折がいまだに治療
法についてこれが正解という答えが出ていないのがもどかしい。
ただ、従来の解剖学的整復より生物学的骨癒合を目指す方向にはあって、
じゅうぶんな化骨形成を促す方法が望ましいとされてきている。
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