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2015年6月19日 (金)

PRP併用 骨折治療 2015/06

 雑種犬のリコちゃん7ケ月齢が前腕骨折して来院・治療後21日が早くも経過し

た。

30分程度の逃走より帰宅後に前肢の異常に気がついたようだ。初診時には撓尺

骨骨折がふだん経験するものより比較的近位で生じていたが本日第3回目再診

時には癒合良好となっていた。

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 撓・尺骨ともに豊富な化骨ができて、抜ピンしても不動化が得られている。

あと10日ほど念のためキャスティング固定してその後は無固定のままで治癒し

ていく。

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手術で骨折端を接合させ、同時に本人から採血してPRP(多血小板血漿)を作成

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 骨折部位にゲル状に加工したPRPを置いておくと周囲の骨を治そうとする細胞

働き掛けて線維性癒合が進み、その後旺盛な骨化が促進される。

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 犬の撓骨骨髄内には細いピンしか入らず、これだけでは治癒するまでの負重に

耐えられないためヒトの材料を用いて補助的にキャスティング固定する。

 ピンは2-3週間後の線維性癒合から骨化が進んで骨折端が不動化する時期

抜いている。あとはキャスティングの固定力で十分癒合可能である。

                           

 PRP(多血小板血漿)療法は身近な再生医療である。

 最近HGFまで含まれていることがヒトの報告であった。

きっと犬のPRPにも含まれているに違いない。

 また細胞機能が必要な輸血用血小板は室温保存であるが、α顆粒に含まれる

成長因子を利用するPRPでは冷凍しても活性が低下せず、凍結保存可能である

ことが解明されて、ヒトの整形・形成外科では凍結保存の応用が始まっている。

 犬・猫でもHGFが含まれているか、凍結保存可能であるか等検証していくならば

他家の保存PRPを用事解凍して使用することも可能となるため動物の創傷治療

が大きく前進するものと思われる。

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