15歳の犬の肩にできた腫瘤
15歳の犬に数カ月来発育する腫瘍ができて、今回摘出することになった。
体重20キロの犬でこの年齢は長生きできているほうであるが、10年前の5歳の
時にフィラリア成虫をイミトサイド注射液2段階投与法で駆除している前歴がある。
ここまで長生きできてよかったねと、思わず頭をなでてあげたくなる。
左の肩に大きな腫瘤ができている。ここまで数回インターフェロンωを腫瘤下の
組織に注入し、低用量ステロイドホルモンを投与してきたことによって、周囲との
固着が緩くなり、表面の滲出もかなりおさまってきた。
レーザーと電気メスで切除するが途中太い血管増生しているのを発見、止血する
癒合不全の防止のためにPRPを作成・挿入して縫合した。
覚醒後、15歳とは思えないほどに元気な歩様で飼い主さんとさっさと帰っていく
さまを見ていると、この子は何歳まで生きるのかなあと、素朴な疑問を感じるもの
だ。
(病理検査結果は毛包上皮腫。前回の尾の腫瘍の子と同じ性質であった。)
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