トイプーの前腕骨折
1歳のトイプードルを自転車の前かごから落としてしまい、轢いてしまった、と
午後一番にあわてて駆け込んできた飼い主さんであった。
中央よりやや近位で骨折している。軟部組織の腫れもひどいようだ。
ただちに整復固定を実施する。
変位がひどいので18G注射針で皮膚小切開後に骨折端を最小限見る。
歯科用エレベーターを滅菌したものを骨折端に挿入してテコの原理で整復する。
骨折治癒促進のために本人から採取した血液より濃縮血小板を調整・加工して
両骨折端に注入したのちにキャスティングしモールディングにより安定化させる。
(術 前) (術 後)
ここまで整復・固定できたが軟部組織の腫脹の消退とともに緩んでくるので
明後日あたりに一度キャスティングの巻き替えを予定する。
毎日のようにさまざまな症例に対してPRP(濃縮血小板療法)を適用している
ので、看護士さんたちがその作業に熟練し、こちらは術野に集中していることが
できて感謝である。
« 難産のノラネコちゃん | トップページ | 多血小板血漿療法 »
「ペット」カテゴリの記事
- 股関節脱臼 ローズちゃんの場合(2019.01.17)
- 膀胱結石 ジョシ―ちゃんの場合(2018.12.15)
- 縫い針を飲み込んだパティちゃん(2018.11.29)
- フィラリア吊りだし手術 モーギーちゃんの場合(2018.11.09)
- 口腔内悪性黒色腫 イブちゃんの場合(2018.10.23)
コメント