破裂していた蓄膿子宮 その後
7月7日に紹介した、長期間放置されていた子宮蓄膿症で腹膜炎にまでなってい
たエルちゃんが本日来院した。
開けてみるとたいへんなことに。手術は無事終わって帰宅できるまでになったが
10数日後腹壁の癒合不全がわかる。
本人の血液からPRPゲルを作成して、
腹壁再縫合後にゲルを皮下組織に載せて皮膚縫合した。これによって癒合促進
と感染防御が期待できる。
術創もきれいに治って、本日すべての縫合糸が抜糸できた。
なんでもなかったかのように元の元気なエルちゃんに戻れたようで、ゴキゲン。
子どものころから通ってくれる飼い主さんには避妊手術の重要性を機会あるごと
にお話しさせていただくのだけれど、実際はいまだに蓄膿症や乳がん手術数の
手術総数に占める割合が高いことは、わたしたち獣医師の側の啓蒙不足も考慮
していかなければならないのだろう。
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