前十字靭帯断裂へのPRPの応用
何を思ったのか2階の屋上から地上へジャンプして、その後右後ろ脚が痛くて
着けない中型犬が検査・処置のため来院した。
数日前の診察台上での触診では脛骨の前方移動が明瞭であることがわかっ
たが、それ以上は疼痛のために触われない状況であった。
ゴリっという感触とともに下腿骨が前方向へ大きく移動して半月板をこする感触
がある。
10ml採血し、1800回転、8分間の遠心後、上澄みが5ml取れた。
0.16倍の塩化カルシウムを混合して、膝関節腔内に注入する。
若い犬で安静を保てないため、キャスティングで外固定しておいた。正常位置を
保ち、脛骨が前方移動しないこころもちでモールディングをかける。
ここ最近関節の外固定法などの外科手術をせずに、これまでの数例はすべて
この方法で治癒に至っているので、そのうちまとめて報告しなければ、である。
暑い沖縄でヘルメットをかぶり長袖ジャケットを着けてバイクに乗るより、
リゾートのプールで涼んでいるのが正しい休日の過ごし方なのだろうけれど、
と水面を横目に見ながら走り去るのであった。
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