まだ続くフィラリア急性症
2年前にイミトサイド注射剤でフィラリア成虫を駆除した犬、5歳、がその後予
防せずに急性症を発症して、緊急手術となった。
右外頚静脈に孔を設けて、
フレキシブルアリゲーター・カンシという軟らかいカンシを心臓にまで進める。
この子はダックスなので10cmくらいで右心房まで届く。
かたまりで虫が取れる。これを何度か繰り返して、取れなくなるまで、画像上、
虫が見えなくなるまで作業を繰り返す。
ホサナA.Hは透視型レントゲンが設備されていないために、心エコーモニター
下で手術している。 低侵襲でいいかもしれない。虫自体もよく見えるし。
これだけ取ると、これまで心雑音がひどかったのが、うそのようにきれいな心音
になっていた。たった2年間でこんなにとは。
問題なのは、2回もフィラリア症から助けていると、飼い主さんがさらに予防を
重視しなくなるのでは?という心配があるが、肺動脈の硬化や塞栓の病変は
虫が存在すると徐々に進行していくので、やはり予防にまさるものはない。
« 多血小板血漿療法入門 | トップページ | CAP通巻 250号 »
「ペット」カテゴリの記事
- 股関節脱臼 ローズちゃんの場合(2019.01.17)
- 膀胱結石 ジョシ―ちゃんの場合(2018.12.15)
- 縫い針を飲み込んだパティちゃん(2018.11.29)
- フィラリア吊りだし手術 モーギーちゃんの場合(2018.11.09)
- 口腔内悪性黒色腫 イブちゃんの場合(2018.10.23)
コメント