イタリアングレーハウンドの骨折
昨日は定休日で、その日は朝から自分が歯医者さんで治療を受けていた。
その帰り道、トキエDr.から、骨折でお預かりした犬がいるので、至急処置する
ようにとの要請が入ったので、いつも速いめのシルビアS-15をさらに飛ばした。
病院に戻ってみると、4ヶ月齢のイタリアングレーハウンドが左前肢を痛そうに
挙上している。手根からすぐ上が腫れてかなり変形しているので、治療が難しそう
な印象を受けた。
麻酔下でレントゲンを撮ってみると、
手根直上の斜め骨折である。
しかしよく見ると尺骨は横骨折のようである。
遠位は掌側方へもズレがある。
幸い尺骨が横骨折なので、なんとか尺骨を整復位に乗っければ、橈骨は復位
してくるだろう、というこころもちで徒手整復してみると、
尺骨はうまく乗っかり、橈骨も半分以上体面しているし全体のアライメントも整った
側方向からもしっかり合っているのが確認できた。 指圧を加えてモールディン
グしたあとがよくわかる。
骨折端にはノンゲルPRPを注入して、より早い化骨形成を促している。
全体に腫れているので2日後あたりにキャストの巻き替えをする予定でいる。
整復後はそれまでキャンキャン泣いていたのが、すっかり痛みが楽になっておち
ついたようすだ。
イタリアングレーハウンドはそんなに犬種としては数が多くないのに骨折で来院
する割合は多く、 とくに前腕と下腿を骨折することが多い。
ふだんからケージ飼いがお薦めで、とくに相手ができないときにはケージに入れ
ておくのが安全・安心である。
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