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2010年1月24日 (日)

ネコの下部尿路疾患

 

 この数日間、ネコの下部尿路疾患 ( FUS ) で来院する子が多い。

 

 冬季に低温が続くと飲水量が減少して尿が濃くなり、本来尿中に溶け出して

成分が結晶化して砂のような結石をつくり、砂時計の砂が詰まるように雄ネコ

の先に行くにしたがって細くなる尿道が詰まってしまい、さまざまな症状を出すの

である。中には病気のまま外に逃げてしまったりして、尿毒症が進行して手遅れ

になってしまうことも経験するほど、命に関わるおそろしい病気である。

 

 本来肉食のネコがトウモロコシが主原料であるドライフードばかりを食べている

と、この病気になりやすい。ふだんから缶詰やレトルト、そして身近な動物性タン

パク、例えばおさしみや煮魚、かつおぶし、にぼしなど、を与えるように飼い主さん

お話している。

 

 さて、昨日も3匹のネコの処置に追われていた。

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 尿道を医原的に傷めることなどないように、麻酔下で処置している。

水流フラッシュを利用して、短・長・硬・軟、数種類のカテーテルを使い分けて結石

解除、尿道拡張(要に応じて)、膀胱洗浄などしていく。同時に尿毒症改善のため

に皮下補液を全例に同時に実施している。

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 中には、尿道粘膜の炎症・肥厚がひどくてブージー(拡張子)替わりにカテーテ

ルを留置して数日後に抜去する、などの処置を必要とする症例もある。

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 この処置をしたあとには、病院ネコの雄ネコのピーちゃんは必ずわたしの白衣

の臭いをかぎつづけ、そのうちフレーメンをして笑わせてくれるのである。

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