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2009年10月 3日 (土)

両前肢骨折のチャ○ちゃん

 前回紹介したミーちゃんは両後肢骨折だったが、

 今日来院した6ヶ月齢のポメのチャ○ちゃんは両前肢を骨折してしまった。

 

 未明にソファーの上からジャンプして着地してから、両前肢が立てなくなって、

痛みのためか食欲もないとのこと。

 

 もう病院は昼の手術の準備をしているような遅い時間に、のんびりと飼い主さん

に連れられてやってきた。

 

 両前肢とも骨折していることを告げると、にわかにあわてだした飼い主さんだっ

た。

 

 昼の手術時間終了後に、麻酔下でのレントゲン検査と同時にキャスティン

(ギプス固定) そして必要に応じて、小切開してテコの原理で骨を整復すること

と、PRPを挿入することを説明してお預かり、となった。

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左のほうがより変形が強い。

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 右はなんとか骨折端が乗っかっているが、左は大きくずれている。

                        -

前腕骨は2本の骨で1ユニットを形成していて、上側の骨を整復しようとすると

下側の骨が干渉してなかなか復位しない。そこでやむなく小切開してエレベーター

なる小さい器具を挿入してテコの原理で復位させる。

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小切開孔より近位の骨折端が見えている

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この教科書のようにこれほどまでに大きく変位し、大きく復位させることは幸い

いままでなかったが。

(Piermattei, and Flo Small Animal Orthopedics and Fracture Repair 4th.edより)

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 エレベーションをかけている図  

 歯科器具の抜歯用エレベーターを使用することが多い

081003_026_3

エレベーションにより復位後にPRPを注入。 この場合PRPの変法で、ゲル状に

固まる前に骨折周囲に注入している。PRPにより、生体が本来備える骨折治癒

のためのサイトカインカスケードの働きがより強く、早くなるのだろう。

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整復位を保てて痛みも遠のいたせいか、手術終了後数時間でガツガツと食事を

摂ってくれた。

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必ず、肢端を出して、パッドで負重を感じられるようにしている。早期から重力

を感じる方が化骨形成が早く進むことと、ギプスを嫌がってかじることが少ない

ように思う

このあと数日ないし週の間隔で検診、微調整しながら、1ヶ月弱でギプスが

れる予定だ。

                         -

 この部位の骨折は獣医さん泣かせであり、さまざまな治療法が開発されてきて、

現在も、いまだこれが標準治療という答えが出ていない難所である。

                         -

 生体の持つ治癒力を最大限引き出す方法、と、しっかりした整復と安定化という

正反対になりそうな作用をバランスよく施術しなければならない、ところが難しい

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数年前に行った韓国旅行の際に出くわした、韓犬? 韓流手づくりごはんには

真っ赤なトウガラシが!!!!   ヒトもイヌもカプサイシンパワーの国か。

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