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2009年10月11日 (日)

活性化自己リンパ球療法について

 今回紹介するのは、骨肉腫という悪性の腫瘍であることがわかった、8歳のゴー

ルデンレトリバーのメスのハ○ちゃんだ。

 

 現在、高齢犬では腫瘍ができる子が多く、腫瘍の種類やできる場所もさまざまで

あり、いずれにしても判明した時点から、犬も飼い主さんも、お手伝いしていく側の

われわれもの先たいへんつら毎日を送ることになる。

 

 なかでも、骨肉腫は、ふだん犬の病気に接するわれわれでも、病名を聞いただ

けで、思わず身構えるほどの深刻な腫瘍のうちのひとつである。

 

 がんの治療法には従来から、外科療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤)の

三大療法があるが、これに加えて、最近から第4の療法として、免疫療法がヒトの

医療で取り入れられてきた。

 

 免疫療法には、インターフェロンを注射するなどのサイトカイン療法などもある

が免疫細胞療法が主流となる。  

 

 これは本人のリンパ球を再生医療技術で増殖させて移植したり(活性化自己リ

ンパ球療法)、さらにはがん組織によって、抗原認識させて、がん細胞を選択的に

叩けるように特異的に加工したりもできるようになって、これらを移植することによ

り免疫的にがん細胞をそれ上増えないよう、あるいはうまくいけば縮小するよう

に、という治療方法である。

 

 ハ○ちゃんの飼い主さんには、外科療法としての断脚、それに続くプラチナ製剤

による抗がん剤治療が従来法であるが、免疫細胞療法も可能である事を説明し

たところ、副作用や、生活の質(クォリティオブライフ)の維持を考えられて、免疫

細胞療法を選択された。

 

 こうして、5月からこれまでにすでに8回活性化自己リンパ球療法を続けている

が、やがて半年になろうとするも、初診時にびっこをひいていた患肢も早い段階か

らびっこをひかなくなり、レントゲン上でもほとんど動きがなく(休眠状態と呼ぶ)、

もちろん肺転移もない、良好な状態が維持できている。

 

 わたし自身、つたない経験ではあるが、これまでの骨肉腫の症例では半年間と

いう期間はもうすでに不幸な結末が出ていることの方が多かったので、治療させ

ていだいてるこちらの方が、驚きをもって経過を見守っているところだ。

 

Imgp1292

憎憎しくも、上腕骨にできた腫瘍

Imgp1300

幸い肺転移はなさそうだ。

 動物のがんの免疫細胞療法は(株)J-ARMに技術提供をしていただいて、

院内で実際に培養している。

Imgp1360

 

 

細胞培養室。クリーンベンチ、インキュベーター、遠心分離器、倒立型顕微鏡

などなどが狭い部屋に押し込められている。

 リンパ球培養と骨髄幹細胞培養を実施して、それぞれがん・免疫疾患、変性

疾患・骨の癒合不全等へ適用している。

091010_001

 

細胞培養室 室長のDr.タケバヤシのバイクを借りて山に入ってみた。

フロントスプロケットの歯数を1枚落として、トライアルタイヤに換装し、社外サイ

レンサー装着で、粘り強く赤土を登っていけるようになった。

 走りが変わった!

 やっぱりモトサウンド、シンザトさんのアドバイスどおり

 しかし、どこまでも入っていけるほどの性能になったためにやはりどこまでも

入っていってしまい、たいへん危険な思いをしてなんとか帰って来れたことは

家族に内緒にしているほうがいいかも、だ。

 

   

 

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