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2009年10月25日 (日)

チェリーアイについて

 イヌに瞬膜腺脱出症(突出症)なる眼の病気がある。

 

 別名 チェリーアイ といわれるが、以下の写真を見てもらえれば、その命名に

なるどと、言い得て妙なくらいにサクランボそっくりの外観となる。

091025_028

 

ブルドッグの子供

右眼は、表面麻酔下でひっくり返っている瞬膜を元に戻して、本来あるべき内眼

角下方に戻すことを何度か試みたが、数日して再発してきて、左眼まで出てき

たので本日、手術療法とあいなった。

091025_036

 

手術直前の左眼の状態  まさにサクランボの目

   

Photo

MILLER'S Anatomy of the dog 3rd.ed. より

  

 瞬膜の断面図 真ん中に軟骨 周囲に瞬膜腺 眼球側にリンパ組織がある。

瞬膜腺からは涙の総量の30%程度の涙液分泌があるので、老後のことを考えて

絶対に切除してはならないとされている。

 

 眼球側(図の下側)の瞬膜腺とリンパ組織が腫れて(赤→のあたり)、ボール

状になる。ボールになった腫大した組織が外側へ反転する。すると真ん中の

軟骨がひしゃげる。ひしゃげることによって、元に戻りにくくなる。そのうちに局

所の循環障害が生じて腫れは余計にひどくなり、、、、、を繰り返している状態

である。

 

 もちろん、ブルドッグ、チワワ、ビーグルなど好発犬種があるので、瞬膜の付

が遺伝的にゆるいなどの解剖学的弱点が基礎にあると思われるが。

091025_030

炭酸ガスレーザーで腫大した瞬膜を一部蒸散させる

003

以前の別の症例    091025_034 クレーター状に蒸散する

 

反転して曲がったクセがついた軟骨をスルメをあぶるようにレーザーで凝固

して矯正したところ  

 ひとつ上の図のようにレーザー照射中は生食ガーゼで眼球の保護をしておく

091025_039

 

左眼も同様の処置をしたが、程度がひどすぎて、還納後も全体が腫れている

しかし、本来あるべき場所に戻ると、血行が改善されて、どんどん腫れが収まっ

てくるものだ。

 

 

数年後にシルマーテストで計測しても、涙液分泌量に問題はないので、軟骨

取り巻く残りの瞬膜腺から再構築するものと推測される。

 

 6-7年前から実施しているわたしオリジナルの炭酸ガスレーザーによる低

襲矯正手術であるが、縫合糸を使わないので異物を残さない・長期経がよ

り自然、などのメリットを感じている。

(以下09.10.31補筆)

091031_001_3

術後6日目で腫れがかなり治まった。

 

 沖縄は遅い台風20号に翻弄されている。

091018_r1200gs_013

秋雨と台風のあいだの晴れ間に先日出かけていてよかった。

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