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2009年8月 9日 (日)

8月9日(日)

 唐突だけど、以前10年ほど牛を診療していたことがある。卒業後28年目なの

でおよそ3分の1の期間、牛を診ていたことになる。その10年のうちの後半は犬

や猫などの小動物も同時に診るようになっていたのだが。

 

 わたしは牛を好きだったが、注射などをするわたしのことを牛の方はさぞや嫌い

だったことだろう。

 

 直腸検査といって、おもに妊娠鑑定や繁殖障害検診のために行う検査で、腕を

直腸に挿入して直腸の壁越しに手指で臓器を触診するという、なんともダイナミッ

クかつ繊細な産業動物獣医師ならではの技術がある。

 

 卒業後ご縁があって北海道十勝地方で団体職員として産業動物の獣医師とし

てスタートしたのだが、その第一日目から当然のように直腸検査で始まったもの

だ。そのときの相手は牛でなくて馬であった。

 

 たまたま十勝地方の中でも牛もイヤというほど多かったが、軽種馬繁殖の盛ん

な土地に赴任したのだった。

 

 馬は怖い。動きが早すぎるくらい早いのだ。馬と鹿でバカと読めるが、バカはだ

いたいどんな動物でものろいことになっているのだろうが、当時阿寒湖畔をオフロ

ードバイクで駆け抜けた時に前を横切ったエゾ鹿も早かったなんていうものではな

かった。

 

 その馬のお尻の穴に手を入れるところから始めなければならないのだが、これ

が牛より締め付けが強く、かつ前後左右上下にと、よくぞここまで可動範囲のひろ

いこと!と驚嘆するくらいにお尻の穴が動き、一点に定まらないのである。

 

 指導する先輩獣医師は横で必死に笑いをこらえているのがその肩の動きでこち

らにも伝わり、まあなんとも馬にはコバカにされ、先輩獣医師にもさんざん笑われ

ての悲惨な臨床獣医師の初日であり、わたしの獣医師人生はこうしてスタートし

たのであった。

Thumb_2

 これは、珍しいオスのホルスタイン種 お目目がかわいい。

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