のりピーの心配 ２nd

　昨日急展開したニュースを見ておどろいた。

　なんとのりピー本人も使用していた疑いらしい。

　夫婦が１０年一緒に居れば、すべての生活・仕事・楽しみの積み重ねが二人の

責任であろう。どちらか一方の責任、ということはありえない。

　先日散髪屋の店長さんとの会話の時は、「旦那が悪いと奥さんがたいへん」と

言ってふたり自嘲気味に頭をかいていたが、その一方では１０年という歳月の重

み、責任は二人の肩にのしかかる、とも感じていた。

　それはわたしが結婚生活２８年を迎えてまるで自分のことのように実感できるか

ら。

　昨日夕食を摂りながら見ていたＴＶでは、コメンテーターから「１週間経てば尿反

応がなくなる」とあった。それでいいじゃないか、と思う。元気で１週間後にでも帰っ

てきてほしい。

　フアンだからではない。イノチが大切だからだ。たしかに報道どおりならば重い

犯罪行為である。しかし生きていればどうにでもやり直しができる。そして二人

には大切な子供がいるのだ。この子を成人までりっぱに育て上げるのが二人

の義務であり、そのための懺悔と今後のしっかりとした生活が二人には必要

になってくる、と思う。それがおとなの責任のとりかただろう。

　国頭村与那の山深い渓流にて　最近ここまではなかなか時間がなくて行けない

　麻薬・覚せい剤については、われわれの業界でも困った問題が起こる。

　最近ではケタミンという、ほぼ全国の動物病院で常用していたであろう麻酔薬

が麻薬指定されたのである。これまで指定医でなかった獣医さんがこぞって

取り扱い可の免許を取りに行くはめになった。　不正ドラッグとして流通していたそ

うだ。

　わたしは複数の病院があって複数のスタッフがいるために、管理が不可能とい

う理由で許可を受けずに当然ケタミンが使用できないでいる。

　やむをえずにもう一度麻酔学の最新の本を１冊読み、ケタミン以外の麻酔薬・

トランキライザーの数種類を実験犬で試用してようやく今のケタミンなしの麻酔

導入を確立した。この間なんと数ヶ月かかった。医療経済を優先しなければならな

いことと、今はほとんどが日帰り手術なので、昼に手術して夕方には自分で歩い

て帰れる状態にする必要があるからだ。

　しかしおかげで再度勉強のしなおしができたことと、獣医学部の麻酔学の

教授から、直接教えをいただくことができたことが福となったのだけれど。